三角形の面積の求め方
公式・高さが分からない場合の計算
三角形の面積は、まず底辺と高さを見つけると迷いません。与えられた長さや角度に応じて、使う公式を選びます。
三角形の面積を考えるときは、選んだ底辺に垂直な長さが高さになります。
この記事では、三角形の面積の求め方を基本公式から順番に整理します。底辺と高さが分かる問題だけでなく、直角三角形・正三角形・二等辺三角形、3辺だけが分かる場合、2辺と角度、座標上の三角形まで、情報に合わせた選び方と例題を確認できます。
結論:三角形の面積の求め方は底辺×高さ÷2
底辺を a、その底辺に垂直な高さを h、面積を S とすると、公式は次のとおりです。
たとえば底辺が8cm、高さが5cmなら、8×5÷2=20 なので面積は 20cm² です。高さは斜めの辺の長さではなく、底辺との直角を作る垂線の長さである点が重要です。底辺をどの辺に選ぶかで高さの位置は変わりますが、同じ三角形なら結果は同じになります。
底辺と高さの見つけ方
問題文や図を見たら、最初に「どの辺を底辺にするか」を決めます。次に、その底辺と90度で交わる線分を探します。頂点から底辺へ下ろした垂線が図の内側にない場合も、底辺を延長した直線までの垂直距離を高さとして使えます。
| 確認すること | 見分け方 | 計算への使い方 |
|---|---|---|
| 底辺 | 3辺のうち選んだ基準の辺 | その長さをaに入れる |
| 高さ | 底辺に垂直な距離 | その長さをhに入れる |
| 斜辺・斜めの辺 | 底辺と直角とは限らない | 高さと取り違えない |
高さが三角形の外側にある場合
鈍角三角形などでは、頂点から下ろした垂線の足が底辺の外側に出ます。このときは底辺を延長し、延長線までの垂直距離をhとして使います。三角形の内部に垂線が見えないからといって、別の斜めの辺を高さにしないよう注意しましょう。
直角・正三角形・二等辺三角形
形に特徴がある三角形は、基本公式をそのまま使えることが多くあります。与えられた数値をすべて使う前に、直角や等しい辺がないかを確認すると計算が短くなります。
直角三角形
直角をはさむ2辺を底辺と高さに選べます。2辺が6cmと8cmなら、面積は 6×8÷2=24cm² です。斜辺を底辺にすることもできますが、その場合は別途高さを求める必要があるため、直角をはさむ2辺を使うのが簡単です。
正三角形
一辺をaとする正三角形では、高さが √3a÷2 になるため、面積は次の形で表せます。
一辺4cmなら S=(√3÷4)×16=4√3cm² です。小数近似が必要なときだけ、最後に √3≈1.732 を使います。
二等辺三角形
等しい2辺からなる二等辺三角形は、頂点から底辺へ垂線を下ろすと底辺が二等分されます。斜辺と底辺が分かるときは、できた直角三角形に三平方の定理を使って高さを求め、最後に 底辺×高さ÷2 を適用します。
高さが分からないときの面積
2辺とその間の角が分かる場合
2辺をa、b、その間の角をCとすると、三角比を使って次のように求められます。
たとえば2辺が5cmと8cm、間の角が30度なら、1/2×5×8×sin30°=10cm² です。角度がどの2辺の間にあるかを確認し、度数法とラジアンを混同しないようにします。角度計算は三角関数計算サイトでも確認できます。
3辺の長さだけが分かる場合
3辺a、b、cが分かっていて高さを作りにくい場合は、半周長 s=(a+b+c)÷2 を使うヘロンの公式が便利です。公式の5ステップや三角形の成立条件は、ヘロンの公式の記事で詳しく説明しています。3辺が 3、4、5 なら、直角三角形として高さを使う方法とヘロンの公式のどちらでも面積6になります。
座標上の三角形
1点が原点O(0,0)、他の2点がA(x1,y1)、B(x2,y2)なら、面積は次の式で求められます。
原点を含まない3点の場合は、各座標から基準点を引いて原点を含む形に移すか、行列式の形に整理します。符号が負になっても面積は絶対値を取るため正になります。
どの公式を使うかの選択表
| 分かっている情報 | まず選ぶ方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 底辺と高さ | 底辺×高さ÷2 | 高さは底辺に垂直 |
| 直角をはさむ2辺 | 2辺の積÷2 | 斜辺を使わない |
| 正三角形の一辺 | √3a²÷4 | 最後に近似する |
| 3辺 | ヘロンの公式 | 三角形の成立条件を確認 |
| 2辺とその間の角 | ab sinC÷2 | 角度と2辺の対応を確認 |
| 3点の座標 | 行列式・座標公式 | 最後に絶対値を取る |
迷ったら、問題文に「高さ」があるかを探し、なければ直角・角度・3辺・座標の順に使える情報を確認します。公式を暗記して当てはめるより、何が与えられているかを先に分類する方が、数字の取り違えを防げます。
なぜ底辺×高さ÷2になるのか
三角形の公式は、平行四辺形や長方形の面積から考えると覚えやすくなります。同じ三角形をもう1つ用意して、向きを反対にしてつなぐと、底辺がa、高さがhの平行四辺形を作れます。平行四辺形の面積は a×h なので、元の三角形はその半分です。
この考え方は、三角形が細長くても、頂点が横にずれていても変わりません。底辺を延長して高さが外側に出る場合にも同じ面積関係が成り立つため、図の内側に垂線が見えない問題でも基本公式を使えます。公式を「数字の暗記」として扱わず、半分の平行四辺形に戻すと、底辺と高さを選ぶ理由も理解できます。
| 図形 | 面積 | 三角形との関係 |
|---|---|---|
| 長方形 | たて×よこ | 同じ底辺と高さを持つ |
| 平行四辺形 | 底辺×高さ | 三角形2個分になる |
| 三角形 | 底辺×高さ÷2 | 平行四辺形の半分 |
公式別の計算例を詳しく確認
例1:単位をそろえてから計算する
底辺が0.6m、高さが40cmの三角形を考えます。まず0.6mを60cmに直します。60×40÷2=1200 なので、面積は 1200cm² です。m²で答えるなら、1.2m×0.4m÷2=0.24m²となります。長さの単位を混ぜたまま計算しないことが最初のポイントです。
例2:鈍角三角形で高さが外側に出る
底辺を10cm、その延長線までの垂直距離を4cmと測れたなら、図の中に垂線がなくても 10×4÷2=20cm² です。斜めの辺が7cmや8cmに見えても、それらを高さとして使いません。定規で底辺と直角を作る線を確認すると、外側の高さを見落としにくくなります。
例3:二等辺三角形の高さを三平方の定理で作る
等しい辺が5cm、底辺が6cmの二等辺三角形では、頂点から底辺へ下ろした高さが底辺を3cmずつに分けます。高さをhとすると、h²+3²=5² より h=4cm。したがって面積は 6×4÷2=12cm² です。対称性を使ってから三平方の定理を適用すると、複雑な式を避けられます。
例4:3辺が13cm・14cm・15cm
底辺と高さが直接分からないので、半周長は s=(13+14+15)÷2=21。ヘロンの公式に代入すると S=√(21×8×7×6)=84cm² です。このように3辺だけが与えられた問題では、無理に高さを作るより、既存のヘロンの公式を使う方が計算手順を整理できます。
例5:座標で面積を検算する
O(0,0)、A(6,0)、B(2,4)なら、底辺OAは6、高さはBのy座標4なので面積は12です。座標公式でも |6×4−0×2|÷2=12 となり一致します。図から底辺と高さを読める場合でも、座標公式で答え合わせをすると符号や点の取り違えを確認できます。
3辺から求めるときの成立条件
3辺a、b、cをヘロンの公式へ入れる前に、本当に三角形を作れるか確認します。最も長い辺が、残り2辺の和より短くなければなりません。たとえば2cm、3cm、6cmでは 2+3<6 なので三角形は成立せず、面積を計算できません。
3辺がすべて正であることも必要です。
条件を満たしていても、辺の単位がmmとcmで混ざっていると結果が変わります。単位を統一し、半周長を計算した後に各差 s-a、s-b、s-c が正になることを確認します。平方根の中が負になる場合は、入力の順番ではなく成立条件や数値の転記を見直してください。
よくある間違いと検算
- 高さを斜辺にする:底辺との直角が示されている長さだけを高さにします。
- 2で割り忘れる:長方形や平行四辺形の半分なので、最後に必ず÷2を確認します。
- 単位を混ぜる:cmとmをそろえてから計算し、面積の単位は2乗にします。
- 近似を早くする:√3やsinの小数化は最後に行い、途中の誤差を減らします。
検算では、同じ三角形を別の辺を底辺にして計算したり、直角三角形なら2辺の積÷2と比べたりします。面積が負になる、または長さの単位のままになる場合は、式のどこかを見直しましょう。
練習問題
- 底辺12cm、高さ7cmの三角形の面積を求める。
- 直角をはさむ2辺が9cmと4cmの直角三角形の面積を求める。
- 2辺が6cmと10cm、その間の角が30度の三角形の面積を求める。
答え
1. 12×7÷2=42 より 42cm²
2. 9×4÷2=18 より 18cm²
3. 1/2×6×10×sin30°=15 より 15cm²
よくある質問
まとめ
三角形の面積の求め方を一言でまとめると、基本は 底辺×高さ÷2 です。まず底辺と垂直な高さを見つけ、与えられた情報が足りなければ、直角・正三角形・三角比・ヘロンの公式・座標公式へ切り替えます。数字を式に入れる前に、図のどの長さが何を表すかを言葉で確認すると、計算ミスを減らせます。