平方完成のやり方
二次関数の頂点を3ステップで求める
平方完成は、二次式を平方の形に直して、二次関数の頂点や軸を読み取りやすくする方法です。
図のように、式を a(x-p)^2+q の形へ整理すると、放物線の頂点 (p, q) がすぐに分かります。
平方完成のやり方は、x の係数の半分を使って二次式を平方の形に直すことです。二次関数 y=ax^2+bx+c を y=a(x-p)^2+q に変形すると、頂点、軸、最大値・最小値を読み取りやすくなります。
結論:平方完成は3ステップでできる
平方完成は複雑に見えますが、毎回同じ手順で処理できます。最初は公式を丸暗記するより、次の3ステップを途中式として書くのがおすすめです。
1x^2 の係数が1でない場合は、まず係数でくくる
2x の係数を半分にし、その2乗を足し引きする
3a(x-p)^2+q の形に整理し、頂点 (p, q) を読む
たとえば x^2+6x+5 なら、6 の半分は 3、その2乗は 9 です。そこで +9-9 を入れると、(x+3)^2-4 の形にできます。
平方完成とは
平方完成とは、二次式を「平方の形を含む式」に変形する方法です。代表的には、次のような変形を指します。
左辺のままだと、二次関数のグラフの頂点はすぐには分かりません。しかし右辺の形なら、y=(x+3)^2-4 の頂点が (-3, -4) だと読み取れます。
平方完成は、二次関数のグラフ、最大値・最小値、二次方程式の解法、不等式の証明などで使われます。特に高校数学では、二次関数を理解するための基本操作になります。
平方完成の公式
x^2 の係数が1のときは、次の形を覚えると処理が速くなります。
ポイントは、x の係数 b を半分にすることです。x^2+6x+5 なら b=6 なので、b/2=3 を使います。
x^2 の係数が a のときは、まず a でくくってから同じ考え方を使います。
この一般公式をそのまま暗記してもよいですが、実際の計算では「まずくくる」「半分の2乗を足し引きする」と考える方がミスを減らせます。
例題1:x²+6x+5 を平方完成する
まずは x^2 の係数が1の基本例です。x の係数 6 に注目します。
= x^2 + 6x + 9 - 9 + 5
= (x + 3)^2 - 4
したがって、y=x^2+6x+5 は y=(x+3)^2-4 と表せます。頂点は (-3, -4)、軸は x=-3 です。
(x+3)^2 は (x-(-3))^2 と見られるため、頂点の x 座標は -3 になります。
例題2:2x²-8x+3 を平方完成する
x^2 の係数が1ではない場合は、まず x^2 と x の部分を係数でくくります。
= 2(x^2 - 4x) + 3
= 2(x^2 - 4x + 4 - 4) + 3
= 2(x - 2)^2 - 8 + 3
= 2(x - 2)^2 - 5
したがって、y=2x^2-8x+3 の頂点は (2, -5)、軸は x=2 です。係数でくくった外側の 2 を、最後の定数部分にも忘れずに反映するのが重要です。
二次関数の頂点・軸の求め方
平方完成後の形が y=a(x-p)^2+q なら、頂点と軸は次のように読み取れます。
| 形 | 頂点 | 軸 | グラフの開き方 |
|---|---|---|---|
y=a(x-p)^2+q |
(p, q) |
x=p |
a>0 なら下に凸、a<0 なら上に凸 |
たとえば y=2(x-2)^2-5 なら、頂点は (2, -5)、軸は x=2 です。a=2 は正なので、グラフは下に凸になります。
二次方程式との関係
平方完成は、二次方程式を解くときにも使えます。たとえば x^2+6x+5=0 を平方完成すると、次のように解けます。
(x + 3)^2 - 4 = 0
(x + 3)^2 = 4
x + 3 = ±2
x = -1, -5
因数分解で解ける問題なら、x^2+6x+5=(x+1)(x+5) としても同じ答えになります。平方完成は、因数分解しにくい二次式でもグラフや解の位置を考えやすくする点が強みです。
よくある間違い
平方完成で多いミスは、式の意味を変えてしまうことです。次の表で、どこに注意すべきか確認しましょう。
| ミス | 例 | 正しい考え方 |
|---|---|---|
| 足した数を引き忘れる | x^2+6x+5=(x+3)^2+5 |
+9 したら -9 も入れる |
| 外側の係数を忘れる | 2(x^2-4x+4-4)+3 の -4 をそのまま出す |
2×(-4)=-8 まで計算する |
| 頂点の符号を逆に読む | (x+3)^2-4 の頂点を (3,-4) とする |
x+3=x-(-3) なので x 座標は -3 |
答え合わせに使える関連ツール
平方完成は手順を覚えることが大切なので、最初から計算ツールだけに頼るより、まず途中式を書いてから答え合わせするのがおすすめです。
展開や整理が合っているか確認したい場合は多項式計算ツール、二次方程式として解を確認したい場合は二次方程式計算ツールが使えます。式全体の値を確認したい場合は数式計算ツールも便利です。
FAQ:平方完成のやり方
a(x-p)^2+q の形に直し、二次関数の頂点・軸・最大値や最小値を読み取りやすくするために使います。二次方程式を解くときにも利用できます。
x^2 の係数でくくり、x の係数の半分の2乗を足し引きし、最後に a(x-p)^2+q の形へ整理します。
-x^2+4x+1 なら、まず -(x^2-4x)+1 とくくってから平方完成します。外側のマイナスを最後まで忘れないことが重要です。
まとめ
平方完成のやり方は、x の係数の半分を使って平方の形を作ることです。x^2 の係数が1でない場合は、先に係数でくくると整理しやすくなります。
二次関数を y=a(x-p)^2+q の形にできれば、頂点は (p,q)、軸は x=p と読み取れます。符号の読み間違いと、足し引きした数の処理に注意しましょう。
二次関数の学習範囲を確認したい場合は、文部科学省の高等学校学習指導要領解説も参考になります。